5月29日に第二回IKIZAMAセッションを開催しました。今回のゲストは北新地で「野口太郎」というお店を経営されている野口太郎さんです！このお店は予約が取れないお店として有名で、俳優の佐藤健さんや世界的なロックバンド、ONE OK ROCKのボーカルであるTAKAさんが通われていたり、このお二人以外にも業界問わずたくさんの有名人の方が足繁く通われていたりと、とても有名な割烹料理屋なんです！普段話を聞くことはもちろんお顔を拝見することも難しいような野口太郎さん。そんな貴重な機会を作ってくださった京伝びとの方達には頭が上がりません、、
先ほど「野口太郎」というお店は割烹料理屋だという風にお伝えしたのですが、野口さんは修行経験なしでいきなり割烹料理屋を開店されました。その後わずか２年でミシュランを獲得、という普通ではあり得ないような経歴の持ち主です。今回はその割烹料理屋の店主としての野口太郎さんではなく、一人の人間としての野口太郎さんについてご本人に語っていただきました。
（笑顔でご自身の経歴を語る野口さん）
野口太郎さんは京都・大山崎に生まれ、普通の公立小学校、中学校時代を過ごし、15歳の時に単身イギリスへ。人と同じ人生を歩むことに疑問を持ち、渡英を決めたそうです。当時の野口さんは英語をあまり話せなかったそうですが、今のように翻訳アプリやスマートフォンがない時代であったので、辞書を片手に持ち、分からない単語を調べて記憶することを繰り返している内に徐々に話せるようになったそうです。日本に帰ってきて、大学に入学。外資系企業で働いたのち、先ほど話した割烹料理屋「野口太郎」を始めます。
このようにずっとブレない生き方ができるのには理由があるとおっしゃいます。それは、軸を決めること。自分で決めた軸を持って生きると人の意見を聞きすぎることがなく自分の生き方ができるそうです。このような、その人それぞれの生き方を聞くことができるのがまさにIKIZAMAセッションの醍醐味です。
また飲食店である「野口太郎」はコロナ禍において経営の在り方をもう一度考えることになったそうです。しかし、たった10席しかないカウンターはコロナ前もコロナ禍もコロナ後でも変わりません。コロナが流行り始めた頃、緊急事態宣言が発表され飲食店はお店を開店することもできず、また蔓延防止対策において飲食店でのお酒の提供をやめることを余儀なくされていました。そこで「野口太郎」はテイクアウトサービスを始めます。しかし、北新地を歩いている人間はほとんどゼロに近く、歩いている人に興味を持ってもらうことすらできません。ここで情報をよく発信していたインスタグラムが活躍します。このインスタグラムのおかげでテイクアウトも人気が出てきました。しかし、野口さんが飲食店を行う上でやりたかったことは「人を自分のパフォーマンスで楽しませること」。テイクアウトには、料理の味は一流ですがこだわり抜いた食器やお料理が出来上がる香り、燃え上がる炎をお客様に感じていただける可能性が低いと考え、まだまだテイクアウトが主流であった時に中止されました。
ここでおっしゃったことは常にアンテナを張ることはとても重要であるということ。何かあった時に、ここでいうとコロナですが、すぐに対応することができるためです。未来に何があるか誰もわからないのだから、時代に乗って流行りに追いついていると非常時に強いという事ですね。
最後の質疑応答の時間、野口さんは「乗っている車はなんですか？」と聞かれ「車は持っていません」と答えられており、学生たちが驚いていました。今は欲しくないから買わない、でも最近興味を持ち始めたから、欲しくなったら買うということでした。見栄ではなく、好きなことをするを体現され、素敵な大人になれるというのを身を持って示してくださいました。
私たちも「野口太郎」に行ってみたい！と思うのですが予約はもちろんのこと、お値段もなかなかなため、今は気持ちだけにとどめておくことにします。いつか、割烹料理屋「野口太郎」のカウンターに見合う素敵な大人になれたら行ってみようと思います。
お忙しい中、龍谷大学まで足を運んでいただき、そして貴重なお話を聞かせていただき本当にありがとうございました！！
【最後はみんなで記念写真！今回もたくさんの方にご来場いただくことができました】
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